冠動脈バイパス術のことを指します。Coronary Artery Bypass Graftingの頭文字をとってCABG。
冠動脈バイパス術はどのような手術かといいますと、狭くなった冠動脈に対して新たに迂回路を作成する治療法です。国道と同じ考えで結構です。駅前の路上駐車や数多い信号、これらによる渋滞を迂回する道。信号機のない流れの良い道を作ります。流れが良くなれば心筋に十分な血液が供給されます。大切なことは心筋に血液が十分に届くことなんです。カテーテル治療、ステント治療との違いは、カテーテル治療では悪くなった冠動脈のその狭い部位や詰まった部位をカテーテルによって開通させたり広げたりします。その部位を直接治す方法がカテーテルによるステント治療。迂回路を作る方法がCABG(冠動脈バイパス術)です。
心臓血管外科医 菊地慶太