今年の6月からCBCラジオにて毎週1回放送した「健康のつボ~心臓病について~」の内容を活字にしました。ちょっと読みにくいかもしれませんがぜひ参考にしてください!
出演/つボイノリオさん(タレント)、小高直子さん(アナウンサー)、菊地慶太医師(一宮西病院・ハートセンターセンター長)です。
今回は第一回放送のものです! CBCラジオ様に許可をいただいております。
(小高)さぁ、今日から始まる新コーナーですよ。日本人の死因の第2位となっている「心臓の病気」を中心に、健康と最新医療について専門の先生に教えていただくコーナーです。ゲストは一宮西病院のハートセンター センター長で、心臓血管外科統括部長の菊地慶太先生です。よろしくお願いします。
(菊地)宜しくお願いします。
(つボイ)まぁ心臓のことはね、ちょっと私に任せていただきたい。
(小高)患者としてね。教えるほうの立場じゃなくて、私たちはね、心臓の病気をしたほう。
(つボイ)病気の・・・ベテランの患者ですね。
(小高)つボイさんは、心臓は?
(つボイ)心筋梗塞で、死にかけました。
(菊地)そうですか・・・
(小高)そうなんです。私は、不整脈で、心房細動という。
(菊地)不整脈ですか。
(小高)そうなんですよ。それで手術も少ししました、ということなんですが。
(つボイ)だからこうしてね、担当する2人が該当者なんですよね、心臓病ということに関しては。ですからラジオをお聞きの皆さん方もそうですけど、決して他人事ではない!だって、2位の死因といわれるぐらいですから!
(菊地)多いですね。
(つボイ)多いですよね。だから本当に他人事ではない病気だろうということですが、でも私と小高さんとでは、ちょっとずつ違いますよね。
(菊地)違いますね。
(小高)一口に心臓病といいますけれども、いろいろな病気があって・・・。例えばどんなものがあるのでしょうか?
(菊地)そうですね、心臓病というのは本当にさまざまなものがありますが、例えば心臓の血管が細くなったり詰まってしまう「狭心症」や「心筋梗塞」。
(つボイ)あ、これがわたしだわ。
(菊地)あとは、心臓の中の扉の病気である「弁膜症」というものですね。これもけっこう厄介な病気です。あとは、最近良く話題になっている「大動脈乖離」ですとか「大動脈瘤」というものです。これも破裂などをしてしまうと命に関わるような大変な病気です。さらには、小高さんのような「不整脈」ですね。心房細動というものは非常に日本人の中でも多くなってきている病気なんですね。こういうものがあります。
(小高)なんか、心房細動って私・・・心臓って鼓動を打つじゃないですか。それがいつも本当は規則的なんだけど心臓が痙攣を起こしたみたいにブブブブって、まさに不整脈で不規則な、ドドドン!ドン!ドン!ドドドドン!みたいな。
(つボイ)今いろいろ挙げていただいた中で、症状が全然違いますよね。
(菊地)まったく違いますね。それぞれ、様々な症状があります。
(つボイ)ということは、治療も変わってくるということ?
(菊地)その通りですね。いろいろな、症状に適した治療があるわけです。例えば、皆さんが多く受けられるのは“内科的”な治療。お薬による治療もありますし、例えばカテーテルによる治療もあります。ステントをいれるような、狭心症に対する「ステント治療」ですとか、あとは最近では弁膜症に対する「TAVI(タビ)」という、血管内で人工弁を入れる治療もあります。さらには“外科的”な治療ですけれど、心臓の手術、人工弁を入れる手術ですとか、天皇陛下も受けられた「冠動脈バイパス手術」なんていうものも、非常に日常のように我々は手術を行っています。また最近では、内視鏡の手術ですとか、私が専門でやっている、小さい傷による心臓の「低侵襲手術」というものもありますし、さらには、「ダ・ヴィンチ」というロボットを使った手術もあります。もっともっと言いますと、内科の治療と外科の治療を組み合わせた「ハイブリット治療」というものも、最近では盛んに行われています。
(つボイ)ほ~!いま聞くだけでも、どんどん進化していっているなぁという気がしますね。
(菊地)そうですね。我々は外科だけ、内科だけではなく、様々な治療をミックスして一番患者さんに適した治療を行っていくというのがこれからの医療だと考えています。
(つボイ)だからこういう機会ですから私たちも・・・これ本当にワタクシゴトとしていまお話を聞いていますので。先生、今のお話を聞くとこれから最新のお話が聞けそうですよね。
(小高)そうですね。つボイさんもなったし私もなりましたから、いつ・どんなときに心臓の病気に、自分が、自分の家族がなるか分からないですし、つボイさんはたしか、心筋梗塞になったときも言っていましたけど、心臓の病気だからといって、絶対心臓のあたりが痛いというわけでもないんですよね。
(菊地)おっしゃるとおりです。例えば狭心症や心筋梗塞でも、胸が痛いだけではなくて、あごが痛いとか胃が痛い、肩が痛いとか、いろいろなところに関連した痛みが出てきたり、急に息苦しくなったり、いろんな症状があるんですね。
(つボイ)私の友達は、胃が悪いと思って胃薬飲んで、それで手遅れになっちゃいました。
(菊地)そうですか・・・。
(つボイ)だから私は心臓が痛くなって“ラッキー”だった。すごく痛かったんですけど、誰が見ても心臓病だなと思うような痛みが心臓にあったので。ということも含めて!
(小高)そうなんです、ちょっとこのコーナーでお勉強をして、心臓病についてしっかりとした知識を先生に教えていただきたいと思っています。病気の種類ごとの詳しい症状、最新医療の情報、そして日常的な予防方法など、いろいろと教えていただきますので、先生来週も!
(つボイ)よろしくお願いいたします。
(菊地)よろしくお願いいたします。
(小高)一宮西病院の菊地慶太先生でした。「健康のつボ~心臓病について~」でした。
一宮西病院 心臓血管外科医 菊地慶太
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