日本では端を使い食事をする文化がありますが、世界では様々な方法で食事を行っている方々がいます。世界の三大食作法をご存知ですか?1.手食、2.箸食、3.ナイフ・フォーク・スプーン食の事を言います。
この原因は4つあるといわれています
1、食べ物の違い:ぱさぱさしたお米は手で。日本のお米のように粘りのあるお米は箸で。切ったり裂いたりして食べる物はフォークやナイフで。と、食べる物の違いによります。
2、民族の違いによる食作法の違い:ヒンズー教、イスラム教では食べ物は神から与えられた神聖なものであり、食器、食具(箸(はし)やフォーク)は汚れたものであり、手が最も清浄(せいじょう)という宗教的戒律(かいりつ)があるため、手食を行います。
3、調理法の違い
4、食材の違い:これら3と4は肉など食べ方や調理の仕方、熱いものを食べるときには手ではつかめないなど、食材や調理の仕方で必要となる道具としての役割も担います。
これらの地域をまとめますと
手食:回教圏(かいきょうけん)やヒンズー教圏。東南アジア、中近東、アフリカ
オセアニアなど24億人
箸食:中国文明の中で火食(ひしょく)から発生。日本、中国、韓国、北朝鮮、台湾など18億人。
ナイフ・フォーク・スプーン食:17世紀のフランス宮廷料理の中で確立。ヨーロッパ、ロシア、北アメリカ、南アメリカなど18億人。となります
箸で食事をする人々が18億人もいるんですね。もっと少ないのかと思いました。食事の方法は文化の違いや食べ物調理方法の違いによります。郷に入れば郷に従えということではないでしょうか。
「食の文化を知る事典」岡田哲:東京堂出版、「箸の本」本田総一郎:柴田書店、大阪教育大学 Laboratory of Food Scienceからの引用をしています。
心臓血管外科医 菊地慶太