禁煙の勧め

実は私も以前(10年以上前ですが)は喫煙者でした。タバコを吸うと落ち着く。なんて気持ちで吸っていました。心臓血管外科の仕事もストレスが多く、また自分の時間がありません。ですから自然にタバコを数量も多くなります。それこそ15年くらい前には大学の医局や病院内でも喫煙できる場所が沢山ありましたので、ヘビースモーカーでした。1日2箱くらい。今考えるとそれだけ他の方にも受動喫煙させてしまっていました、周りにも喫煙者が多い時代でしたが。禁煙も沢山チャレンジしましたが、なかなかやめられませんでした。結局いらいらしてまたタバコを吸うという繰り返しでした。でも咳が多くなってしまい、風邪などひくと夜間の咳が止まらなくなり、苦しくなってしまいました。その頃には喫煙所も指定されてきたために、自由にタバコも吸えなくなりました。子供たちからは臭いといわれ、ある時一生懸命に喫煙できる場所を探している自分が哀れになり、これは何とかしなくてはと思い、禁煙に踏み切る決意をしました。でもなかなか医師が弱いのでどうしようかと思っていた時に、“禁煙パッチ”とか“ニコチンパッチ” なるものが出現してくれたのです。ガムはなかなか上手くかむことが出来ずに長続きしませんでしたが、ニコチンパッチは張るだけですから問題なくできました。意外とイライラしないことがわかり、ある日、きっぱりとタバコを断ちました。あとは口さみしいことを我慢して。約3か月(ちょっと長めでしたが)、晴れてパッチも卒業して禁煙完了です。当時を振り返ると、禁煙にはやはり強い意志が必要でした。でも意外としっかり禁煙出来ました。一番は“子供たちに臭いといわれた事”、“灰皿を探す自分が情けなくなった”ことでした。タバコをやめてもう10年以上になりますが、喫煙されている方はすぐにわかります。臭いますから。自分もこんな臭いだったのかと思うとぞっとします。折角良い洋服を着ても台無しです。禁煙できてよかった!

また喫煙による疾病の罹患率上昇を考えると早くやめるべきであると思います。お金を払ってタバコを吸って病気になり、お金を払って病気を治して。それでも治ればいいのですが・・・。肺癌、肺気腫、心筋梗塞、脳梗塞などなど。いい事ないので 喫煙者の皆さん タバコやめませんか!IMG_2575

心臓血管外科医 菊地慶太