『ハイブリッド治療』ってご存知ですか？狭心症や心筋梗塞後の治療には、大きく分けて2つあります。1つはカテーテル治療であるステント治療（PCI）。そして２つ目が手術である冠動脈バイパス術（CABG)です。ステント治療の大きなメリットは体への負担がとても少なく短時間で治療が終わり退院できることです。もちろん痛みもほとんどありません。デメリットは再狭窄や抗血小板療法をやめられないことです。一方で冠動脈バイパス術（CABG）のメリットは何といっても長期的な生命予後です。特に複数の動脈グラフト（バイパスに用いる血管です）を用いた冠動脈バイパス術（CABG）は生命予後を改善します。でもデメリットは大きな傷です。そこで今脚光を浴びているのがハイブリッド治療です。ハイブリッドとはかけ合わせの事です。ステント治療（PCI）と冠動脈バイパス術（CABG）のいいとこどりをするのです。もちろん冠動脈バイパス術（CABG）は大きな傷ではなく傷の小さな低侵襲冠動脈バイパス術（MICS CABG）で行います。小さな傷と身体への負担の少ない低侵襲手術、そしてステント治療（PCI）の利点のみを生かして欠点を消す治療法。ステント治療（PCI）と低侵襲冠動脈バイパス術（MICS CABG）のハイブリッド治療です

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東京ベイ浦安市川医療センター　心臓血管外科

菊地慶太

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図はメドトロニックより