冠動脈バイパス術(CABG)は狭窄や閉塞した冠動脈の先に新しく血液が良く流れる迂回路を作成します、これがバイパスです。バイバスを作るにあたり新たな血管を使用します、これをグラフトと言います。グラフトとして使用する血管には2種類あり 一つは動脈グラフト、もう一つは静脈グラフトです。
動脈グラフトには 内胸動脈、橈骨動脈、右胃大網動脈があります
静脈グラフトは大伏在静脈です
ガイドラインで使用が推奨されているグラフトは内胸動脈と橈骨動脈がクラスIとして推奨されています。また日本からの発信として有名なグラフトが右胃大網動脈です。近年では大伏在静脈を触らずに周囲の脂肪ごと採取して加圧しないで使用する方法(non touch SVG)で用いると内胸動脈の様に長期的に開存して良い結果が得られると報告され非常に注目されています。
冠動脈バイパス術ではどのようなグラフトを用いるかが患者さんの長期予後を左右します。とても重要な戦略なのです。
東京ベイ浦安市川医療センター 心臓血管外科
菊地慶太
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