心房細動という不整脈は、絶対的不整脈といって、リズム正しい脈ではなくなります。手首に手を当てて脈をみると、正常では一定のリズムで脈を触ることが出来ますが、心房細動では脈のリズムはバラバラです。一度手首の親指側にある動脈に触れてみてください。基本的に同じリズムであれば大丈夫です!もしリズムが乱れている場合には医師に診断してもらいましょう。もし心房細動と診断された場合には、まずはお薬で治療します。なかなか治りが悪い患者様はカテーテルアブレーションといい、血管内にカテーテル(細い管)を挿入して心臓まで到達させて、心臓内の電気の通り道を切断します。また弁膜症の手術に於いて同時に心房細動の治療も行います。電気の通り道を外科的に切断する治療法(MAZE手術)です。最近では胸腔鏡によって心房細動による心臓内の血栓予防のために左心耳を切除する治療も行われます。様々な治療がありますがまずは予防から。
高血圧,虚血性心疾患,負荷後高血糖,メタボリックシンドロームは心房細動新規発症のリスクと言われています。ご注意を。
心臓血管外科医 菊地慶太